~ 今日の一言 ~ 宮大工の木の使い方に学ぶ

~今日の一言(NO.111)~

・「木のいのち 木のこころ」(法隆寺宮大工の西岡常一著書) 

 宮大工・西岡常一とその弟子・小川三夫、さらにその弟子たちの聞き書き集。

   我々が相手にするのは「檜」です。木は人間と同じで一本ずつが全部違う。

   

 木を選ぶ際の口伝に

 「木は買わず山を買え」「木は生育の方位のままに使え」

 というものがあります。

 

 木の性質は、後から出る。それを見越さなければよいものはできない。

 山の南側の木は、細いが強い。北側の木は、太いが柔らかい。

 陰で育った木は弱い。というように、木は生育の場所によって性質が違う。

 

 切られて角材になった木だと、その癖がわからず、間違った使い方をしてしまう

 恐れがあるのです。

 

 だから、山で木を見る時は、これはこういう木だからあそこに使おう、

 これは、右にねじれている木なので、左ねじれの木と合わせると

 強度が増すなぁと思いながら歩きます。

 

 それぞれの木の癖を見抜いて、それに合った使い方をすれば、

 千年の樹齢の檜であれば、千年以上持つ建造物ができるのです。

 

 ⇒ 上記の内容はそのごく一部ですがマネジメントの教科書となりえる示唆に

   富む良い本でした。

   西岡さんのおっしゃる通り、人間も木も個性がある。そして能力も違う。

   その個性や能力と、その人の先を見据えて、時間をかけて育てて行くとともに

   その個性を掛け合わせ、より力が発揮できるようにして行くことも

   マネジメントとして求められていることの一つである。

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    即戦力になるような人材なんて存在しない。だから育てるんだ。

    (スティーブ・ジョブズ

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