~ 今日の一言 ~ 「苦海浄土」”声なきものの声を聞け″

~今日の一言(NO.91

苦海浄土*」( 石牟礼道子 著書)を読んで

  *水俣病被害者たちの苦悩・希望を克明を描ききった本

 

  人間の欲望のために自然を踏みにじっても、何ら疑問を持たない「近代人」と

  自然に生かされていると感じている「古人」が対峙。

  本当に大切にしなくてはならないものを私たちは、大事にできないことがある。

  それはしばしば、声を上げることもなく、静かに存在しているからだ。

  

  海や山などの自然やそこで生きる小さな生き物たち、あるいは真実を目撃

  しながら、語ることを奪われた人々など繊細な、寡黙なものたちの声に

  近代社会は、十分に耳を傾けることができなかった。

 

  苦しいときに苦しいと言い、助けてほしいときにそう声を上げる

  当たり前のことだと思うかもしれませんが、胎児性の水俣病患者の人々は、

  そうしたこともできなかった。その声さえ奪うのが水俣病だ。

 

  ⇒ ある人の座右の銘に以下のものがあった

    ~~

    見えないもの、聞こえないもの、わからないもの、感じられないもの

    こそよく看よ

    

    現代においても、助けてほしいときにそう声を上げることもができない人が

    いる。子どもへの虐待や職場でのいじめ問題は、最たるものかもしれない。

    わからなかった、知らなかったではすまされない。